2022/05/16

C++ STLで0から1の実数値乱数を生成する

タグ：c++

C/C++では整数の乱数を C言語ではrand() / RAND_MAXで[0.0, 1.0)の一様分布が生成できた。
C++では整数の乱数をもとに所望の分布に加工して出してくれるクラスが用意されているので、これを使うとよい。
例えばdoubleの一様分布ならstd::uniform_real_distribution<double> を使えばよい。

#include<iostream>
#include <random>
int main()
{
  std::mt19937_64 mt64(0);  //もとにする整数型の乱数は別途必要
  std::uniform_real_distribution<double> uni(0, 1);
  for(int i = 0; i < 30; i++) // 30個出してみる
  {
    double rnd = uni(mt64);
    std::cout << rnd << std::endl;
  }
}

これを実行すると

    $ g++ rnd.cpp
    $ ./a.out
    0.159793
    0.992145
    0.039569
    0.597495
    0.542285
    0.0571598
    0.631528
    0.423571
    0.842261
    0.906301
    0.423148
    0.655526
    0.930431
    0.344386
    0.254615
    0.444671
    0.790189
    0.69542
    0.557681
    0.28743
    0.145816
    0.579264
    0.56455
    0.146418
    0.150165
    0.0199339
    0.554408
    0.687332
    0.388153
    0.928789

のように0から1までの値が大体均等に出ていることが確認できる。

そのほかにも

正規分布：normal_distribution
ベルヌーイ分布：bernoulli_distribution
ポワソン分布：poisson_distribution

などの多くの分布が同様に提供されたクラスで生成できる。一覧はこちら

よくある間違い

うっかりC言語のようにRAND_MAXで割ってしなうと、最大値が変わっているため値域が0--1におさまらない。

    #include<iostream>
    #include <random>
    int main()
    {
      std::mt19937_64 mt64(0);
      double rnd = mt64() / RAND_MAX;
      std::cout << rnd << std::endl;
    }

ちなみにメルセンヌツイスタから出てくる整数の最大値自体は std::mt19937_64::max()で取得できる。